今回は、インボイス制度の帳簿管理について
けっこうやりがちな『落とし穴』を
お話していきたいと思います。
最近の日本では、インボイス制度の導入により、
消費税の納付や取引における帳簿管理が
ますます重要になっていますね。
この制度は、企業間取引や消費者への請求において、
正確な会社名とインボイス番号を使用することを求めています。
その反面、実務上はけっこう面倒なこともありまして。
その一例として、飲食店の領収書を例に説明していきたいと思います。
インボイス番号の入力は「会社名」を入れて！
ある飲食店で領収書をもらった際、
会計ツールでインボイス番号を入力しようとすると、
会社名が違うとアラートが表示されることがあります。
（実際に僕もありました。）
これは、店舗名と会社名が
一致していないことが原因で起こる問題です。
たとえば、領収書には「丸源ラーメン」と記載されているのに、
実際のインボイス番号の登録者は
「物語コーポレーション」であるといった状況です。
このような場合、帳簿的には
取引先として「物語コーポレーション」を記載し、
備考欄に具体的な店舗名（例：「丸源ラーメン●●店」）
を記載することで、適切な処理を行うことができます。
販促工房株式会社でも「アトレ」という
美容商品の販売ブランドがありますが
インボイス番号の入力は販促工房株式会社の番号を入力しています。
セブンイレブンなんかの大手コンビニも
フランチャイズと直営とで運営が分かれますし
大元の会社のインボイス番号を入れなければなりません。
領収書の店舗名をそのまま入力してしまわないよう
思い込みで帳簿を付けることがないように気を付けましょうね。
店舗名と会社名が違うところ、たくさんあるよね
多くの飲食店では、店舗ごとに異なるブランド名を使用する一方、
実際の経営は親会社や持株会社によって行われています。
このため、領収書やインボイス番号は会社名で管理される一方、
店舗名はそのブランドを示すために使用されることが多いです。
もちろん店舗名と会社名が同じ場合もありますから、
帳簿を付ける際にしっかり確認することが大切ですね。
こんな対処法があります！
もし皆さんも同じような問題が発生したら、
次のような対処法を試してみてください。
領収書の再発行を依頼する：もし店舗名と会社名の不一致が原因で問題が生じた場合、領収書の再発行を依頼することができます。その際、正確な会社名とインボイス番号を記載してもらうよう依頼しましょう。
帳簿に詳細な情報を記載する：取引先名として親会社の名称を記載し、備考欄に具体的な店舗名や取引内容を詳細に記載することで、将来的な監査や税務上の問題を回避できます。
専門家に相談する：税理士や会計士などの専門家に相談し、正確な帳簿管理の方法を確認することも重要です。
どうしてもわからないことがあったり、
正確な情報を知りたい時は、
やはり皆さんの顧問税理士さんに一度相談してみるのが良いでしょう。
わからないことや問題をそのままにせず、専門家に聞いてみましょうね。
まとめ
インボイス制度の導入により、
取引における正確な会社名と
インボイス番号の使用が求められていますが、
店舗名と会社名の不一致による問題が起きることがあります。
こうした問題に対処するためには、領収書の再発行を依頼したり、
帳簿に詳細な情報を記載したりするなどの対策ができます。
また、顧問税理士さんなどの専門家の助言を得ることで、
より確実な帳簿管理と税務対応が可能になりますので
詳しくは顧問税理士さんに確認を取ってもらうのが良いかと思います。
インボイス制度を機に免税事業者から
インボイス発行事業者として課税事業者になった方に関しては
「２割特例」という減税措置を受けることもできます。
正しく帳簿付けをすることは、こういった特例措置も
受けることができるようになるので大切ですね。
インボイス制度が始まってから従来とは帳簿管理も変わってきて
難しいと感じる部分もあるかと思いますが
正しい知識で会計も行っていけると良いですね。
こんにちは、愛知県豊橋市を拠点として全国の中小企業の皆さんの、集客と販売促進のサポートを、デザイナーとコンサルタント両方の視点でサポートしている、販促工房の笹野です。