こんにちは、笹野です。
世界にはいろんな仕事があって、その仕事の数だけ販促戦略も違ってきます。
(その数以上に戦略はあるかも?)
儲かる仕組みも当然業種によって違いますから、皆さんの業種に合った仕組みを知る必要があるんですね。
その業界の儲かる仕組みの常識なんかもあると思うんですけど、それにとらわれてばっかりっていうのも良くないんですよ。
今回は、エステサロンに焦点を当てて、常識にとらわれない、儲かる仕組みについて詳しく見ていきたいと思います。
エステサロン経営者、マネージャー、スタッフなど、エステサロンに関わるすべての方に役立つ内容となっています。
儲からない常識を疑う
エステサロン業界は、競争が激化し、顧客獲得や利益向上に悩む経営者が多いのが現状です。
そしてエステサロン経営において、多くの経営者は「常識」とされる考え方に基づいて意思決定をしています。
しかし、これらの常識は必ずしも正しいとは限りません。場合によっては、経営を悪化させる原因となることもあります。
- コストダウンすれば利益が増える
むやみなコストダウンは、顧客満足度の低下やサービス品質の低下を招き、売上減少に繋がる可能性があります。 - 顧客単価を上げれば売上は上がる
顧客単価が高すぎると、顧客層が限定されてしまい、新規顧客の獲得が難しくなる可能性があります。 - 稼働率を高めれば利益が増える
スタッフの稼働率を上げすぎると、スタッフの疲労やストレスが溜まる原因になりかねません。そこからのサービス品質の低下を招き、顧客満足度を低下させる可能性があります。 - 大量購入すれば安くなる
大量購入すれば、仕入単価を安くすることができますが、在庫過多のリスクや資金繰りの悪化などの問題が発生する可能性があります。 - 早めに準備すればミスが減る
準備に時間がかかりすぎると、効率が悪くなり、コストがかさむ可能性があります。
一見合理的に見えるこの常識には落とし穴があって、知らず知らずのうちに儲からない状態へと進んでしまっているかも。
この常識は悪いわけではありません。すべてを鵜呑みにせず、疑問を持ったうえで分析し、バランスを取りながら行うべきなのです。
TOC理論で儲かる仕組みを作る
まず、「TOC理論」とは何かというと、制約条件理論(Theory of Constraints)のことを言います。
「制約条件」に着目することで、効率化と利益向上を同時に実現する理論です。
TOC理論には、「5つのステップ思考プロセス」と呼ばれるフレームワークがあります。
- 現状認識:現在の状況を正確に把握する
- 制約条件の特定:利益向上を阻害している制約条件を特定する
- 制約条件の解消:制約条件を解消するための施策を実行する
- 改善策の効果測定:改善策の効果を測定し、必要に応じて修正する
- 継続的な改善:制約条件が変化した場合は、上記のステップを繰り返す
具体的にエステサロンの経営に当てはめてみると、
① 現状認識:顧客満足度、売上、利益、顧客単価、スタッフのモチベーション、業務効率、在庫、リードタイムなどの現状を把握する。
② 制約条件の特定:顧客満足度が低い原因、売上・利益が上がらない原因、顧客単価が上がらない原因、スタッフのモチベーションが低い原因、業務効率が低い原因、在庫が多い原因、リードタイムが長い原因などを特定する。
③ 制約条件の解消:顧客満足度を向上させるための施策、売上・利益を向上させるための施策、顧客単価を向上させるための施策、スタッフのモチベーションを向上させるための施策、業務効率を向上させるための施策、在庫を削減するための施策、リードタイムを短縮するための施策を実行する。
④ 改善策の効果測定:改善策の効果を測定し、必要に応じて修正する。
⑤ 継続的な改善:制約条件が変化した場合は、上記のステップを繰り返す。
これらを行うことで、
顧客満足度の向上
売上・利益の向上
顧客単価の向上
スタッフのモチベーション向上
業務効率の向上
在庫の削減
リードタイムの短縮
こんな効果が期待できます。
顧客満足度と利益を両立させる
エステサロン経営において、顧客満足度と利益は両立させることが重要です。
でも、顧客満足度を追求すればするほど、利益が減ってしまう・・・。
そんなジレンマに陥るケースもあります。
顧客満足度を高めるためには、
高品質なサービスを提供する
顧客一人ひとりに寄り添った接客を行う
顧客のニーズに合わせたメニューを提供する
顧客の要望に柔軟に対応する
こんなことをすると良いとされますが、コスト増加や売上減少の原因となる可能性もあります。
では、顧客満足度と利益を両立させるためにはどうしたらいいのか。
顧客満足度の高いサービスを効率的に提供
顧客満足度と売上に貢献する顧客に焦点を当てる
顧客満足度と利益を同時に向上させる施策を実行
この3つをやっていくべきです。
顧客満足度と利益を同時に向上させる具体的な施策としては、例えば、顧客の声を収集して分析することで、顧客満足度と利益に影響を与えている要因を特定します。
顧客満足度と利益の向上はすぐに結果の出るものではなく、継続的な努力が必要です。
でも、この2つの向上は、エステサロン経営成功の鍵となるでしょう。
顧客満足度と利益を両立させる
では、今説明してきた儲かる仕組みを、エステサロン経営で実践してみるとどうなるかを見ていきたいと思います。
- メニュー構成
顧客のニーズを分析し、高需要なメニューを開発する
高利益率のメニューを開発する
顧客満足度と利益率のバランスが良いメニュー構成にする - 接客
顧客のニーズを丁寧に聞き取る
顧客に合った提案を行う
顧客に安心感を与えられる接客を行う - マーケティング
顧客満足度と利益に貢献する顧客の属性を分析する
顧客満足度と利益に貢献する顧客に訴求する広告・宣伝を行う - 業務効率化
業務プロセスを見直し、無駄を省く
ITツールを活用して業務効率化する - スタッフ教育
顧客満足度と利益の重要性を理解させる
顧客満足度と利益に貢献できるスキルを習得させる
ぜひこの実践例を参考に、皆さんもエステサロン経営を成功させる「儲かる仕組み」を実現させてくださいね。
エステサロン経営のこれからについて
エステサロン業界は、少子高齢化や社会の変化の影響を受け、大きな変革期を迎えています。
今後、エステサロン経営が成功するためには、どんなところに注力していけばいいかを見ていきましょう。
顧客一人ひとりのニーズに合わせた、個別化されたサービスを提供
顧客とのコミュニケーションや予約管理、業務管理など、さまざまな業務をデジタル化
AIやロボットなどの技術を活用し、顧客分析やカウンセリング、施術などの業務を効率化
オンラインで予約やカウンセリング、施術などを提供することで顧客の利便性を向上
海外からの観光客や移住者に向けて、英語や中国語などの多言語対応サービスを提供
エステサロン経営のこれからは、顧客ニーズに柔軟に対応し、デジタル化やAIなどの技術を活用することで、より効率的で高品質なサービスを提供していくことが必要になってきます。
そしてそれらを実現できるサロンが、生き残っていくでしょう。
まとめ
皆さんが「常識」だと思っていたことにも実は落とし穴があって、全てを鵜呑みにするのは良くありません。
「本当にこれをするのがいいのか?」
そんな疑問を常に持ち、常識にとらわれない経営を行っていきたいですね。
増々これからの時代、これまでの常識が通用しない時代に変わっていきます。
変化する時代、そして競争の激しい業界を生き抜くために、「脱常識の儲かる仕組み」を実践していきましょう。
■代表的な「儲からない常識」とその問題点