販促の考え方｜サンマ選びで考える、消費者の判断基準

こんにちは、愛知県豊橋市を拠点として全国の中小企業の皆さんの、集客と販売促進のサポートを、デザイナーとコンサルタント両方の視点でサポートしている、販促工房の笹野です。

お客様が複数ある同じ商品の中から、どうやって必要な商品を選んでいくのか、その時の判断基準をお話ししていきます

サンマの購入を例に、私たちが・お客様が
どうして物事を瞬時に決められるのか考えていきましょう。

考えるための3つのポイント

お客様がいろんな物を判断する基準は、過去の経験から来るものが多いです。　判断基準はどんな物がるのでしょうか？

サンマの一例から、考えていきますね。

ポイント1：自分の考え方が反映される

ある日、皆さんが市場やスーパーでサンマを購入しようとしたとき、目の前に150円のサンマと250円のサンマが並んでいる場面を想像してみてください。どちらを選ぶでしょうか？

このシンプルな選択は、一見単純な価格の問題のように思えますが、実は多くの要因が絡み合っています。まず、その日の気温が影響することが考えられます。暑い日には、さっぱりとしたサンマの刺身を食べたくなるかもしれません。逆に、肌寒い日には、ジューシーな焼きサンマを食卓に並べたいと思うことでしょう。

次に、お財布の中身も大きな要因として挙げられます。当然のことながら、予算が限られている場合、コスパを重視して150円のサンマを選ぶことが考えられます。しかし、特別な日や、自分へのご褒美として、ちょっと良いサンマを選びたいときもあるでしょう。

そして、食べたい料理のスタイルも選択を左右します。例えば、刺身やタルタルなどの料理を考えている場合、鮮度が高く、身がしっかりしている250円のサンマが適しています。一方で、煮物や焼き物を主体とする場合、150円のサンマでも十分に美味しさを楽しむことができるでしょう。

このように、私たちの選択は、その瞬間の気分や状況、そして過去の経験など、さまざまな要因によって形成されています。そして、それらの要因は、私たちの中で瞬時に計算され、結果として「このサンマを選ぶ」という結論に至るのです。

ポイント2：過去の経験を参考にする

人間は経験を通じて学び、成長してきました。日常生活の中で繰り返される経験や行動は、私たちの意思決定に大きな影響を与えます。例えば、商品の価格相場を把握することは、購買活動において非常に重要です。特定の商品を継続的に購入している人は、その商品の相場に敏感になります。サンマを購入する際も、その価格の動向を把握している人は、適正価格を瞬時に判断できるでしょう。

サンマだけでなく、他の食材や商品においても、過去の経験は大いに役立ちます。しかし、単に過去の価格経験だけではなく、それに関連する外部の情報も非常に重要です。たとえば、サンマの価格は天気の変動やその年の水揚げ情報など、多岐にわたる要因に影響を受けます。特に、天気の変動は、サンマの生息地域や漁獲量に直接的な影響を及ぼし、それが市場価格に反映されることが多いです。

また、その年の水揚げ情報は、サンマの供給量を示す重要な指標となります。供給が豊富な年とそうでない年では、価格の動きも大きく変わるでしょう。これらの情報を持っていることで、消費者はより的確な判断を下すことができるのです。状況をしっかりと把握し、過去の経験と結びつけることで、より賢明な選択が可能になります。

ポイント3：その場の情報を活用する

私たちがショッピングをする際、意識的、あるいは無意識的に収集する情報が数多く存在します。特に、商品を手に取った瞬間に私たちの目に飛び込んでくる情報は、購入意欲や選択の方向性に強い影響を及ぼすことが多いです。

例えば、商品の隣に置かれている別の商品の価格情報。これは、比較対象として非常に有用です。もし、同じような品質や機能を持つ商品が、明らかに安価であれば、消費者はコストパフォーマンスを考慮し、低価格の商品を選ぶ可能性が高まります。逆に、高価な商品の隣に格安の商品がある場合、その差異が品質やブランド力を強調することとなり、高価な商品の価値を高める可能性もあるのです。

さらに、パッケージに書かれた産地情報も選択の要因となります。特定の産地が持つブランドイメージや、消費者の過去の経験、信頼性などが、その商品に対する期待値を形成します。たとえば、ある地域が高品質な商品で知られている場合、その産地情報が明記されているだけで、商品の信頼性や価値がアップすると言えるでしょう。

また、商品のパッケージやデザイン、特別なキャンペーン情報、店員からの推薦など、その場で得られる情報は無限大です。これらの情報をうまく活用することで、消費者は自分のニーズや予算に合った最適な選択を下すことができるのです。

しかし、その場の情報を鵜呑みにするだけでは、時として最良の選択を逃すことも。情報を収集する際には、その情報の信頼性や背景をしっかりと確認し、総合的な判断を下すことが求められます。