
はじめに:独立おめでとうございます!でも、ちょっと待って?
念願の独立、本当におめでとうございます!
長年の夢だった自分のお店や、フリーランスとしての活動。
準備期間も含めて、本当にワクワクする毎日を過ごされていることと思います。
「自分の城を持つんだから、こだわり抜いたものにしたい!」
「名刺も、チラシも、ホームページも、世界で一番かっこいいものを作りたい!」
その気持ち、痛いほどよくわかります。
私も販促のプロとして活動していますが、やっぱり自分の看板を掲げるときは気合が入りましたから。
ロゴマークひとつ決めるのに、何日も悩んだりしませんでしたか?
デザイナーさんに無理を言って、何度も修正してもらったりした経験、あるんじゃないでしょうか。
そして、出来上がったピカピカの名刺やチラシを手にした時の、あの高揚感。
「これでお客さんが殺到するぞ!」 「みんなに自慢できるぞ!」 そう思って、配りまくったことでしょう。
でも、ここで一度、冷静になって周りを見渡してみてください。
そのこだわりの名刺を渡した相手から、仕事の依頼は来ましたか?
渾身のデザインで作ったチラシを撒いて、電話は鳴り止まない状態ですか?
おしゃれなホームページからの問い合わせで、メールボックスは埋まっていますか?
もし、答えが「NO」だとしたら……。
そして、「商品は絶対にいいはずなのに、なんで売れないんだろう?」と首をかしげているとしたら。
厳しいことを言うようですが、あなたは**「自己満デザイン」という落とし穴**に、頭から落っこちている可能性があります。
実はこれ、独立したての個人事業主さんが、一番最初にハマる罠なんです。
「デザインが良ければ売れる」という思い込み。 これが、あなたの売上をゼロにしている犯人かもしれません。
今日は、なぜ一生懸命作った「おしゃれなデザイン」が売上につながらないのか。
販促工房が現場で見てきた、数え切れないほどの「もったいない事例」を交えながら、
その理由と対策をガッツリとお話しします。
あなたのビジネスを救うための、ちょっと耳の痛い、でもとっても大切な話。
ぜひ最後までお付き合いくださいね。
商品を売るためにデザインよりも大事なこと

あなたが販促物(チラシや名刺など)を作る目的って、何でしょうか?
「自分のセンスの良さを発表するため」でしょうか? 違いますよね。
**「あなたの商品やサービスを買ってもらって、売上を上げること」**ですよね。
それなのに、多くの人がデザインの「見た目」ばかりを気にしてしまいます。
色がどうとか、フォント(文字の形)がどうとか、写真の配置がどうとか。
もちろん、汚いよりは綺麗な方がいいです。
でもね、お客様がお財布を開くかどうかを決めるのは、デザインの綺麗さじゃないんです。
お客様に「これ、私のための商品だ!」と思ってもらえるかどうか。
そして「あなたから買いたい!」と好感を持ってもらえるかどうか。
ここが一番の勝負どころなんです。
では、自己満デザインから脱出して、ちゃんと「売れる」販促物にするにはどうすればいいのでしょうか?
✅重要なポイントは3つです
① 主語を「自分」から「お客様」に変えること
② 「綺麗さ」よりも「分かりやすさ」を優先すること
③ お客様の「未来のハッピー」を具体的に見せること
この3つを意識するだけで、あなたの名刺やチラシは、
ただの「紙切れ」から「優秀な営業マン」に生まれ変わります。 一つずつ、詳しく見ていきましょう。
ポイント1:主語を「自分」から「お客様」に変えること
まず一番多い失敗。それが「主語が自分になっている」ケースです。
独立したての方のチラシや名刺を見ると、こんなことが書かれているのをよく見かけます。
「私は〇〇という資格を持っています!」
「私はこの道20年のベテランです!」
「私のこだわりは、厳選された素材を使うことです!」
「最新の〇〇マシーンを導入しました!」
わかります。言いたいですよね。 苦労して取った資格だし、
高い機械も買ったんだから、アピールしたい気持ちはわかります。
でもね、お客様からしたら**「で、それが私に何の関係があるの?」**って話なんです。
誰もあなたの「こだわり」には興味がない
ちょっと残酷な言い方かもしれませんが、お客様はあなたのことにも、あなたの商品のスペック(性能)にも、
最初は全く興味がありません。 お客様が興味あるのは**「自分の悩みや欲求」だけ**なんです。
例えば、あなたがひどい肩こりに悩んでいたとします。
マッサージ屋さんを探している時に、こんな2つのチラシがあったら、どちらに行きたくなりますか?
【A店のチラシ】(主語が自分)
「店長の私は、本場タイで修行してきました! 店内はバリ島から輸入した家具で統一されています。
最高級のアロマオイルを使用し、私の熟練の技で施術します。」
【B店のチラシ】(主語がお客様)
「デスクワークでガチガチになったあなたの肩、放っておくと頭痛の原因になりますよ。
当店の施術なら、その日のうちに『あ、軽い!』を実感できます。今夜はぐっすり眠れるようになりますよ。」
どうでしょう? A店は「私がすごいでしょ」という自慢話に見えませんか?
一方でB店は、「あなたの悩み、解決しますよ」と語りかけてくれていますよね。
間違いなく、B店の方が「行ってみたい」と思うはずです。
これが「主語をお客様にする」ということです。
英語だらけのメニュー表、誰のため?
分かりやすい一例を出しましょう。
以前、あるおしゃれなカフェの店主さんから相談を受けたことがあります。
「お店の内装もこだわって、メニュー表もデザイナーさんに頼んでかっこよく作ったのに、
注文があまり出ないんです。客単価が上がらなくて……」
見せてもらったメニュー表は、確かにかっこいい。 黒い背景に、細い白い文字。筆記体の英語がズラリと並んでいました。

Roasted Coffee
Today’s Special Plate
Organic Darjeeling Tea
……これ、お年寄りや英語が苦手な人には、何が書いてあるかサッパリわかりませんよね?
しかも、どんな味なのか、量はどれくらいなのか、写真も説明も一切なし。
ただただ「カッコいい雰囲気」だけ。
これこそが「自己満デザイン」の典型例です。
店主さんは「海外のカフェみたいにしたかった」と言っていましたが、
お客様からすれば「注文しづらい不親切なお店」でしかありません。
結果として、お客様は一番無難で安い「ブレンドコーヒー」しか頼まなくなる。 だから客単価が上がらないんです。
「お客様が迷わずに選べるか?」 「お客様がパッと見て理解できるか?」
これを無視して、自分の「カッコいい」を押し付けるのは、デザインではなくただのエゴです。
まずは「私が言いたいこと」を一旦横に置いて、「お客様が知りたいこと」を徹底的に考え抜く。 これが第一歩です。
ポイント2:「綺麗」と「売れる」は別物だと知らない

次に多いのが、「デザイン=アート(芸術)」だと勘違いしているケースです。
「プロに頼んで、美術館のポスタースカみたいな綺麗なチラシを作りました!」
そう言って見せてくれるチラシの多くが、残念ながら集客できません。
なぜか? **「綺麗すぎて、何屋さんかわからない」**からです。
雰囲気重視の写真一枚ドーン!の罠
よくありますよね。 広大な青空の写真や、笑顔の外国人の写真が一面にドーンと載っていて、
右下に小さく英語で社名が書いてあるだけのチラシやホームページ。
パッと見た瞬間は「おっ、おしゃれだな」と思うかもしれません。
でも、3秒後にゴミ箱行きです。 なぜなら、自分にとって役に立つ情報が何一つ載っていないからです。
販促におけるデザインの役割は、「作品作り」ではありません。
**「情報の整理整頓」と「行動への誘導」**です。
文字を小さくして余白をたっぷり取れば、確かにおしゃれに見えます。
でも、老眼の人には読めません。 色使いを淡いパステルカラーで統一すれば、可愛く見えます。
でも、重要なポイントが目立たず、何が売りなのか伝わりません。
スーパーのチラシがなぜ「ダサい」のか考えたことありますか?

ここで、皆さんがよく目にする「スーパーマーケットのチラシ」を思い出してください。
赤色の文字で「特売!大根98円!」とデカデカと書いてありますよね。
黄色い背景に、商品写真がギチギチに詰め込まれています。
あれを「おしゃれだ」と言う人は、おそらくいないでしょう。
むしろ、デザイナー的な視点で見れば「ダサい」部類に入るかもしれません。
でも、あのチラシはものすごく優秀なんです。
なぜなら、「今日、何が安いのか」「何を買えば得するのか」が一瞬で伝わるからです。
主婦の方々は、あのおしゃれじゃないチラシを見て、
「よし、今日はこのスーパーに行こう!」と行動を起こします。
つまり、目的(集客・売上)を完璧に達成しているデザインなんです。
もし、スーパーのチラシが、高級ブランドの広告みたいに、大根の写真をモノクロで一枚だけ載せて、
値段も小さくしか書いていなかったらどうでしょう? 「わあ、素敵な大根……」とはなるかもしれませんが、
「よし、買いに行こう!」とはなりませんよね。
TPOに合わせた「伝わるデザイン」を

もちろん、あなたのビジネスが高級エステやハイブランドのアパレルなら、
スーパーのようなデザインにする必要はありません。 世界観を壊してしまいますからね。
でも、個人事業主の多く、例えば整体院、学習塾、リフォーム屋さん、士業の方などは、
「高級感」よりも「親しみやすさ」や「信頼感」、そして「分かりやすさ」の方が圧倒的に重要なんです。
私が以前お手伝いした、あるリフォーム屋さんの話です。
最初は「建築事務所っぽい、スタイリッシュな黒と白の名刺」を使っていました。
でも、ターゲットは「地元の高齢者」でした。
黒い名刺は、お年寄りからすると「なんか怖そう」「高そう」と思われてしまっていたんです。
そこで、思い切ってデザインを変更しました。 白地に大きな文字。
代表の方の笑顔のイラストを入れて、電話番号を一番大きく載せました。
デザイン的には「ちょっと野暮ったい」かもしれません。
でも、その名刺に変えてから、「家の雨樋が壊れたんだけど、あんたの顔が浮かんで電話したよ」という依頼が急増したんです。
「自分が好きなデザイン」ではなく、「お客様が好むデザイン」を選ぶこと。
これが、商売繁盛の鉄則です。 おしゃれさは、二の次、三の次でいいんです。
ポイント3:お客様への「役立ち」を重視する
最後のポイントは、中身(文章)の話です。 デザインとは見た目だけでなく、そこに載せる「言葉」も含めてデザインです。
多くの人が、商品の「特徴(スペック)」ばかりを語ります。
でも、お客様が本当にお金を払うのは、その商品の先にある「役立ち(ベネフィット)」です。
「特徴」と「役立ち」の違い、わかりますか?
これはマーケティングの世界でよく言われる話ですが、 例えば、ホームセンターで「ドリル」を買う人は、
ドリルという機械そのものが欲しいわけではありません。
**「壁に穴を開けたい」のです。
もっと言えば、「家族の写真を飾りたい」とか「DIYで棚を作って部屋をスッキリさせたい」**というのが本当の目的です。
これをデザインや文章に落とし込むと、こうなります。
- 【特徴(スペック)】
- 「毎分3000回転の高速モーター搭載!」
- 「超軽量ボディ、わずか800g!」
- 「チタンコーティングの刃を採用!」
- 【役立ち(ベネフィット)】
- 「女性でも片手でラクラク! 疲れないからDIYがもっと楽しくなる」
- 「硬いコンクリートの壁も、豆腐のようにスッと穴が開きます」
- 「週末、パパの手作り家具で、家族みんなが笑顔になります」
自己満デザインに陥る人は、前者の「特徴」ばかりをかっこよく書きます。
「High Power Motor 3000rpm」なんて英語で書いちゃったりして。
でも、お客様にはその凄さが伝わりません。
大事なのは、**「それを使うと、私の生活はどう良くなるの?」**という問いに、明確に答えてあげることです。
あなたの商品は、お客様のどんな「不」を解消しますか?
世の中のビジネスは、基本的に誰かの「不」を解消するためにあります。
不安、不満、不便、不快、不足……。
あなたのチラシやHPを見た瞬間に、
「あ! これは私の抱えている『不満』を解消してくれるものだ!」 と分からせなければいけません。
例えば、あなたが美容師さんだとしましょう。 「カット技術に自信あり」と書くよりも、
「毎朝の髪のセットが5分で終わるようになります。忙しいママさんのための時短カット」 と書いた方が、
ターゲットである忙しいお母さんたちには響きますよね。
デザインをする時、キャッチコピーを考える時、常にこう自問自答してください。
「でお客様はどうなるの?」
この視点があるだけで、選ぶ写真も、使う言葉も、強調すべきポイントも、全てが変わってきます。
お客様が手に入れる「未来のハッピー」を、具体的に見せてあげてください。
まとめ:あなたの「こだわり」は、お客様との信頼関係ができてから
さて、ここまで読んでいただいて、少し耳が痛かったかもしれません。
「せっかく作ったデザインを否定された」と感じた方もいるかもしれませんね。
でも、勘違いしないでください。 私はあなたの「こだわり」や「情熱」を否定しているわけではありません。
むしろ、その情熱があるからこそ、あなたの商品は素晴らしいのだと思います。
ただ、順番が逆なんです。
① まずは、お客様に興味を持ってもらう(分かりやすさ優先)
② 商品を買ってもらい、満足してもらう(役立ち優先)
③ ファンになってもらってから、あなたの「こだわり」を深く知ってもらう
この順番でないと、こだわりは届きません。
まだ出会ってもいない相手に、いきなり自分の深い哲学を語っても、引かれてしまうだけです。
まずは「こんにちは、あなたの役に立てますよ」と、笑顔で手を差し伸べるようなデザインにしましょう。
今日の3つのポイントのおさらい
最後にもう一度、売上を上げるためのデザインのポイントをまとめておきます。
- お客様に好感を持たれること(主語をお客様にする)
- 自分語りはNG。お客様の悩みに寄り添いましょう。
- 商品の魅力ではなく、お客様への役立ちを重視すること
- 「綺麗」より「分かりやすい」が正義。スペックよりベネフィットを語りましょう。
- 相手優先で「好かれる話」をすること
- デザインはおもてなしです。見る人が不安にならない、親切な設計を心がけましょう。
この考え方を、今日からあなたのビジネスに取り入れてみてください。
今あるチラシの文章を一行変えるだけでも、ホームページの写真を一枚差し替えるだけでも、反応は変わります。
「そうは言っても、具体的にどう直せばいいかわからないよ!」
「自分の業界だと、どういうデザインが正解なの?」
もしそう思われたら、一人で悩まずに、ぜひ販促工房にご相談ください。
私たちは、単にかっこいいデザインを作る業者ではありません。
**「あなたのファンを増やし、売上を上げるための仕組み」**を一緒に作るパートナーです。
あなたの素晴らしい商品が、必要としている人の元へちゃんと届くように。
「自己満デザイン」を卒業して、「売れるデザイン」を手に入れましょう! 応援しています!















こんにちは、愛知県豊橋市を拠点として全国の中小企業の皆さんの、集客と販売促進のサポートを、デザイナーとコンサルタント両方の視点でサポートしている、販促工房の笹野です。