
突然ですが、あなたは「営業」という言葉を聞いて、どんなイメージを持ちますか?
「頭を下げてお願いして回るもの」 「断られるのが怖くて、気が重くなるもの」
「口が達者じゃないとできないもの」
もし、あなたがそんなふうに思っているとしたら、ちょっと待ってください。
そのイメージ、実はもう「古い」かもしれません。
特に、個人でビジネスをしている私たちにとって、スーツを着て汗だくになって飛び込み営業をしたり、
電話をかけまくったりする「ガツガツ営業」は、必ずしも正解ではないんです。
むしろ、本当にうまくいっている人、仕事が途切れない人を見ていると、驚くほど「営業していない」ように見えませんか?
「あの人、いつも楽しそうにしているだけなのに、なんであんなに仕事が入るんだろう?」
「売り込んでいる様子なんてないのに、いつもお客さんに囲まれているなあ」
そんな不思議な現象、あなたの周りでも起きていませんか?
実はこれ、魔法でも才能でもありません。
彼らは、ある「3つの習慣」を当たり前のようにやっているだけなんです。
今日は、営業が苦手なあなたにこそ知ってほしい、**「売り込まずにお客様から選ばれるための、大切な習慣」**について、
じっくりお話しします。
仕事が途切れない人が大切にしている3つのポイント

結論から言いますね。 ガツガツ売り込まなくても仕事が来る人が、何よりも大切にしていること。
それは、**「商品よりも、人間関係を先に作る」**ということです。
「えっ、商品が良くないと売れないんじゃないの?」 そう思うかもしれません。
もちろん、商品が良いことは大前提です。でも、今の世の中、良い商品は溢れていますよね。
似たような商品、似たようなサービスがたくさんある中で、お客様は最後に何で選ぶと思いますか?
それは、**「誰から買いたいか」**です。
仕事が途切れない人は、この「誰から」に選ばれるための種まきを、日々の習慣の中で行っています。
その具体的なポイントは、次の3つです。
お客様に「好感」を持たれること
商品の説明ではなく、「役立つ未来」を見せること
自分勝手な話をせず、「相手への配慮」を忘れないこと
「なんだ、当たり前のことじゃないか」と思いましたか? そうなんです。
タイトルにもある通り、これは「当たり前」のことなんです。
でも、この「当たり前」を、ビジネスの現場で、
しかも徹底してやり続けられている人は、実はとても少ないんですよ。だからこそ、やるだけで大きな差がつきます。
それでは、一つずつ詳しく見ていきましょう。
習慣その1:まずは「好感」を持たれること(商品は二の次!)

あなたが何か買い物をするときのことを想像してみてください。
例えば、あなたが近所の商店街に、夕食の野菜を買いに行ったとします。
そこには、二軒の八百屋さん(八百屋Aと八百屋B)が並んでいます。
売っているトマトの値段も、鮮度も、産地も全く同じです。
【八百屋Aの店主】
無愛想で、腕組みをして座っている。 「いらっしゃい」の一言もなく、スマホを見ている。
こちらがトマトを手に取ると、「買うの?買わないの?」というような目で見てくる。
【八百屋Bの店主】
お店の前を通ると、「こんにちは!今日はいい天気ですね」と笑顔で声をかけてくれる。
「今日のトマトは甘いですよ。昨日の夕飯は何でした?ああ、カレーならサラダにぴったりですね」と、
気さくに話しかけてくれる。
さて、あなたはどちらの店でトマトを買いますか?
間違いなく、**「八百屋B」**ですよね。
これが、ビジネスの基本中の基本です。
商品は全く同じなのに、売れるお店と売れないお店が出てくる理由は、ここにあります。
お客様は「嫌いな人」からは1円も払いたくない

個人事業主のビジネスも、これと全く同じです。
あなたがコーチでも、コンサルタントでも、デザイナーでも、整体師でも。
お客様は、あなたの商品のスペック(性能)を見る前に、まず**「あなたという人間」**を見ています。
「この人、感じがいいな」 「話しやすそうだな」 「なんだか信用できそうだな」
そう思ってもらえて初めて、「じゃあ、どんな商品を扱っているんですか?」と興味を持ってもらえるのです。
逆に、 「なんだか偉そうだな」 「自分のことばかり喋るな」 「清潔感がないな」
そう思われてしまったら、どんなに素晴らしい技術やノウハウを持っていても、その扉は開かれません。
お客様は、無意識のうちに**「嫌いな人にお金を払いたくない」**と判断するからです。
差別化の鍵は「あなた自身」にある

よく、「他社との差別化が難しい」と悩む方がいます。
「ライバルの方が価格が安いんです」 「大手の企業には勝てないんです」
そうやって、商品の機能や価格だけで勝負しようとすると、苦しくなります。そこは泥沼の戦場です。
でも、「あなた」という人間は、この世に一人しかいません。
仕事が途切れない人は、自分自身を「最強の商品」にしています。
それは、特別な面白い話ができるとか、すごい経歴があるとか、そういうことではありません。
いつも笑顔で挨拶をする。
約束の時間を守る。
レスポンス(返信)が早い。
相手の話を楽しそうに聞く。
こういった、人としての基本的な「好かれる振る舞い」ができているかどうか。
これが、最強の差別化要因になります。
売り込みよりも先に、**「この人と付き合いたい」**と思われること。 これが、ガツガツ営業を卒業する第一歩です。
習慣その2:商品の「魅力」ではなく、お客様への「役立ち」を語る

好感を持ってもらえたら、次はいよいよ商品の話……と言いたいところですが、ここでも注意が必要です。
仕事が途切れない人は、商品の「説明」をしません。
その代わり、お客様にとっての**「役立ち(メリット)」**を語ります。
これ、どういうことか分かりますか? 分かりやすい例で説明しましょう。
ドリルを売るなら「穴」を売れ
マーケティングの世界でとても有名な話があります。
**「お客様はドリルが欲しいのではない。穴が欲しいのだ」**という話です。
ホームセンターにドリルを買いに来たお父さんは、ドリルのモーターの回転数や、
ボディの素材や、最新のテクノロジーが欲しいわけではありません。
彼が本当に欲しいのは、**「子供のために本棚を作ってあげたい」とか、
「壁に時計をかけるための穴を開けたい」**という「結果」なんです。
それなのに、売れない営業マンはこう言います。
「このドリルは最新型で、回転数が毎分3000回なんです!持ち手は特殊なゴムで滑りにくくて、
バッテリーはリチウムイオンで……」
お父さんは思います。 「(よく分かんないけど、難しそうだな……。
俺はただ、簡単に穴が開けばいいだけなんだけど)」
一方で、売れる人はこう言います。 「お客様、何を作られるんですか?
本棚ですか、素敵ですね!それなら、このドリルだと女性の方でも片手で軽々と、綺麗な穴が一瞬で開けられますよ。
失敗せずに、お子さんが喜ぶ本棚がすぐに完成します」
どうですか? 後者のほうが、「あ、それなら欲しい!」と思いませんか?
あなたの商品は、お客様のどんな「悩み」を解決しますか?

これを、あなたのビジネスに置き換えてみてください。
あなたが「ホームページ制作」をしているとします。
お客様に、「HTML5がどうで、SEOの内部構造が……」なんて専門用語で説明していませんか?
お客様は、ホームページそのものが欲しいのではありません。
ホームページを作った先にある、**「集客が増えて売上が上がること」や、
「採用活動がうまくいって良い人材が来ること」**が欲しいのです。
だから、あなたが語るべきは、商品の機能ではありません。
「このホームページを作れば、あなたの寝ている間も、営業マンの代わりにお客様を集めてきてくれますよ」
「このデザインなら、あなたのサービスの優しさが伝わって、理想的なお客様からお問い合わせが来ますよ」
このように、 「この商品を使ったら、あなたの生活やビジネスが、こんなに良くなりますよ」
という未来を見せてあげることが重要です。
これが、「お客様への役立ちを重視する」ということです。
自分の商品のことを話すとき、主語が「私(の商品)」になっていませんか?
主語を「あなた(お客様)」に変えてみてください。
×「私の商品は、こんなにすごいんです」 ◯「この商品を使えば、あなたはこんなに楽になれます」
この転換ができるだけで、お客様は「あ、この人は私のことを考えてくれているんだな」と感じ、信頼が一気に高まります。
売り込まなくても、「詳しく教えて!」と身を乗り出して聞いてくれるようになりますよ。
習慣その3:相手優先!「空気」を読んでマナーを守る
3つ目の習慣は、少し耳が痛い話かもしれません。
でも、これをやってしまって損をしている人が本当に多いので、しっかりお伝えしますね。
それは、**「相手の時間を奪わない」「場の空気を読む」**というマナーです。
特に、交流会やセミナー、Zoomでのミーティングなど、複数の人が集まる場所での振る舞いに、その人の本性が現れます。
仕事が途切れない人は、こういう場所での「気遣い」が完璧です。
逆に、ここで失敗すると、どんなに良い商品を持っていても「あの人とは仕事したくないな」と思われてしまいます。
「内輪ネタ」で盛り上がっていませんか?
{参考事例-2}でも触れましたが、よく見かける「残念な光景」があります。
例えば、異業種交流会や、数人が集まるZoomのお茶会でのこと。
5〜6人で話しているのに、その中の2人(例えば主催者と、その常連さん)だけで、
**「内輪ネタ」**で盛り上がってしまうパターンです。
「あ〜、あの時の〇〇さんの件ね!あれウケたよね〜!」 「そうそう、こないだの飲み会でもさ〜」
……周りの初参加の人たちは、どう思うでしょうか?
ポカンとして、「(何の話だろう……私、ここにいない方がいいのかな)」と、疎外感を感じてしまいますよね。
仲が良いのは素晴らしいことです。
でも、そこに「知らない人」が一人でもいるなら、その人への配慮が必要です。
「あ、ごめんなさいね、これ以前の話なんですけど……」と一言説明を入れるとか、
そもそも、みんなが共通して話せる話題を振るとか。
そういう気遣いができない人は、「自分たちが楽しければいい」という自己中心的な考えが透けて見えてしまいます。
そんな人に、大事な仕事を任せようとは思いませんよね。
セミナーの趣旨を無視して質問していませんか?

もう一つ、よくある失敗例があります。
これも実際にあった話ですが、例えば「チラシの作り方講座」というセミナーに参加しているのに、講師への質問タイムで、
「あの、ワードプレスのプラグインの設定で困ってるんですけど……」 と、全然関係ない質問を延々とする人。
講師は優しいので答えてくれるかもしれませんが、周りの参加者はどうでしょう?
「(いやいや、今日はチラシの勉強に来たんだけど……その人の個人的な相談の時間を待たされるの?)」 と、
イライラしてしまいます。
これは、**「他人の時間を奪っている」**という意識が欠けている証拠です。
仕事ができる人は、全体の趣旨を理解して行動します。
「今日のテーマとは少しずれるので、後で個別にメッセージしてもいいですか?」 と聞くなど、周りへの配慮を忘れません。
「人のふり見て我がふり直せ」
こういうマナー違反、見ていると「うわぁ、やっちゃってるな」と気づくのですが、
自分が当事者になると、意外と気づかずにやってしまっていることがあります。
- 自分が話したいことばかり話して、相手の話を聞いていない。
- Zoomで、自分に関係ない話の時にあからさまにつまらなそうな顔をする。
- 初対面の人に、いきなり自分の商品のチラシを配りまくる。
これらはすべて、**「相手優先」ではなく「自分優先」**の行動です。
仕事が途切れない人は、常に「相手がどう感じるか」を想像しています。
「今、この話をしたら周りは退屈しないかな?」 「この質問は、みんなにとっても役立つかな?」
そうやって、周りの人が心地よく過ごせるように気を配れる人。
そういう人にこそ、人は集まってきます。
そして、「あなたみたいな気遣いができる人と仕事がしたい」と、自然にオファーが舞い込むのです。
まとめ:営業とは「人間関係」を育てること
ここまで、3つの習慣についてお話ししてきました。
- お客様に「好感」を持たれること(笑顔、挨拶、人柄)
- 商品の魅力ではなく、「役立ち」を重視すること(スペックより未来)
- 相手優先で「好かれる話」や振る舞いをすること(マナー、気遣い)
これらに共通しているのは、**「ベクトルが自分ではなく、相手に向いている」**ということです。
「売りたい」「稼ぎたい」「認められたい」 これらはすべて、自分に向いたベクトルです。
ガツガツ営業をしている人は、この「自分ベクトル」が強すぎて、お客様に見透かされてしまっているのです。
一方で、仕事が途切れない人は、 「喜ばせたい」「役に立ちたい」「心地よく過ごしてほしい」 と、
ベクトルが常に相手に向いています。
ビジネスとは、結局のところ**「人」と「人」との関わり**です。
いきなり商品を売ろうとするのではなく、まずは一人の人間として信頼されること。
「この人と話していると楽しいな」 「この人は私のことを分かってくれるな」 そう思ってもらえる関係を作ること。
それができれば、あなたが必死に「買ってください!」と言わなくても、
お客様の方から「あなたから買いたいです」「あなたにお願いしたいです」と言ってくれるようになります。
今日からできること
さて、今日からできることは何でしょうか?
まずは、次に誰かと会う時(それがリアルでもZoomでも)、
「この目の前の人を、どうやって喜ばせようかな?」 「この場を、どうやって心地よい空間にしようかな?」 と考えてみてください。
自分の商品のことは、一旦忘れても大丈夫です。
まずは笑顔で、相手の話をじっくり聞いてみましょう。
そして、相手が困っていることがあれば、損得抜きで相談に乗ってみましょう。
そんな小さな「種まき」が、やがて大きな信頼という「果実」になって、あなたのビジネスを支えてくれるはずです。
営業が苦手なあなただからこそ、できる気遣いがあるはずです。
口下手でも、不器用でも大丈夫。 誠実に、相手を想う気持ちがあれば、必ずファンは増えていきます。
ガツガツ営業は卒業して、お客様と温かい関係を築きながら、長く愛されるビジネスを作っていきましょう!















こんにちは、愛知県豊橋市を拠点として全国の中小企業の皆さんの、集客と販売促進のサポートを、デザイナーとコンサルタント両方の視点でサポートしている、販促工房の笹野です。