
今日は、個人事業主の皆さんが陥りがちな「ある間違い」について、
ちょっと厳しめかもしれませんが、愛情を込めてお話ししようと思います。
あなたがもし、今まさに、 「新商品ができたから、すぐにチラシを作らなきゃ!」
「とりあえず、かっこいいホームページを作ればお客さんが来るはず!」
「毎日SNSで商品の良さをアピールしているのに、全然反応がない…」
そんなふうに思っているとしたら、この記事はあなたのためのものです。
ちょっとだけ手を止めて、コーヒーでも飲みながら読んでみてください。
これを知らずに数十万円かけてホームページを作ったり、何万枚もチラシを印刷したりすると、
大切なお金をドブに捨てることになってしまうかもしれません。
「えっ、脅かさないでよ」 と思いましたか?
でもね、これは私が長年、販売促進の現場でたくさんの経営者さんを見てきて、本当に本当によくある「失敗パターン」なんです。
多くの人が、 「良い商品を作れば、自然と売れる」 「綺麗なチラシを作れば、お客さんは来てくれる」 と信じています。
はっきり言いますね。 それは、大きな間違いです。
厳しい現実ですが、どんなに素晴らしい商品でも、
どんなにおしゃれなホームページでも、「あること」が抜けていたら、商品はひとつも売れません。
今日は、チラシやホームページ、SNSといった「集客ツール」を作る前に、
絶対に確認しなければならない「3つのポイント」をお伝えします。
これを読むだけで、あなたの集客に対する考え方はガラッと変わり、
無駄な出費を抑え、本当にお客さんに愛されるお店や会社へと生まれ変わるはずです。
そもそも、なぜ「いきなりチラシ」を作ってはいけないの?
本題の3つのポイントに入る前に、一つだけイメージしてみてください。
あなたは今、街コンや婚活パーティーに参加しています。
そこで、初めて会ったばかりの人に、いきなりこう言われたらどう思いますか?
「初めまして! 私、料理が得意で、年収はこれくらいで、家は持ち家なんです。すごいでしょう? だから私と結婚してください!
今すぐ婚姻届にハンコを押してください!」
……どうでしょう? 「うわっ、怖い…」 「何この人、自分のことばっかり」 と思って、後ずさりしたくなりませんか?
実は、「関係性ができていないのに、いきなりチラシやHPで売り込む」というのは、これと同じことをやっているんです。
チラシもSNSもホームページも、あくまで「ツール(道具)」です。
婚活で言えば、「プロポーズの言葉」や「釣書(プロフィール)」のようなものです。
相手があなたのことを「いいな」とも思っていない、信頼もしていない状態で、
いきなり立派なプロフィール(チラシ)を突きつけても、相手の心には届きません。
むしろ、引かれてしまいます。
集客において一番大切なのは、ツールを作る「前」の段階。
「あなたから買いたい」と思われる土台作りです。
この土台がないまま、焦ってツールを作っても、それは「ゴミ箱直行便」を作るのと同じことになってしまいます。
では、その土台を作るためには何をすればいいのか? ここで確認すべきなのが、次の「3つのポイント」です。
お客様に「好感」を持たれているか?(関係性の確認)
「商品の良さ」ではなく「役立つこと」を伝えているか?(翻訳の確認)
「自分語り」ではなく「相手優先」になっているか?(マインドの確認)
それぞれ、詳しく解説していきますね。
ポイント1:お客様に「好感」を持たれているか?

まず一つ目のポイントは、**「好感」**です。 あなたは、お客様から好かれていますか?
「えっ、ビジネスなんだから、商品が良ければ関係ないでしょ?」 と思うかもしれません。
でも、考えてみてください。 今、世の中には似たような商品があふれています。
美容室も、整体院も、カフェも、コンサルタントも、検索すれば山のように出てきますよね。
値段も似ている、サービス内容も似ている。 そんな時、お客様は何を基準に選ぶのでしょうか?
それは、**「誰から買いたいか」**です。
参考事例として、ある営業マンの話をしましょう。
AさんとBさん、二人の営業マンが同じ商品を売りに来たとします。
営業マンAさん: 商品の知識は完璧。でも、笑顔がなく、事務的。こちらの話を聞かずに、一方的にカタログの説明をしてくる。
営業マンBさん: 商品知識はそこそこ。でも、いつもニコニコしていて、「最近どうですか? お子さん大きくなられました?」と、こちらのことを気にかけてくれる。話しやすくて、なんだか憎めない。
さて、あなたが買うなら、どちらから買いたいですか? ……十中八九、Bさんですよね。
これが**「好感の力」**です。
特に個人事業主の場合、「あなた自身」が最大の差別化要因になります。
大手企業のように莫大な広告費をかけられない私たちが勝つには、お客様と「深い人間関係」を築くしかありません。
嫌われる勇気…ではなく、嫌われる行動をしていませんか?
ここで、少し視点を変えてみましょう。
「好かれる」努力も大切ですが、それ以上に**「嫌われない」**ことが重要です。
販促工房の笹野がよく見かける「残念な光景」があります。
例えば、Zoomでのセミナーや、リアルな異業種交流会での一コマです。
あなたの周りにもいませんか? 「内輪ネタ」ばかり話す人。
5〜6人のグループで話しているのに、主催者や特定の一人とだけ、
「あの時のあの件さ〜、あいつがさ〜」 と、他の人が全くわからない話で盛り上がっている人。
これ、周りの人からすると、どう感じるでしょうか?
「え、何の話? 私たち関係ないよね…」 「なんか疎外感感じるなぁ」 「この人、周りが見えてないんだな」
そう、**「イラッとする」**んです。
交流会やお茶会の目的は、新しい人と出会い、交流することですよね。
それなのに、自分たちにしか分からない話(内輪ネタ)を延々とするのは、マナー違反ですし、
何より**「相手への配慮がない」**証拠です。
もし、あなたがリアルな場でこういう振る舞いをしていたら、要注意です。
なぜなら、リアルな場での態度は、チラシや文章にも必ずにじみ出るからです。
「内輪ネタ」を平気で話す人が作ったチラシは、往々にして「専門用語だらけ」だったり、「店側の都合」ばかり書かれていたりします。読み手(お客様)のことを置き去りにしているんですね。
【チェックリスト】 チラシを作る前に、自分に問いかけてみてください。
普段の会話で、相手がポカンとするような「内輪ネタ」を話していませんか?
SNSで、常連さんとしか分からないような会話ばかりしていませんか?
「この人なら信頼できる」「この人の話なら聞きたい」と思われる関係を、日頃から作れていますか?
ツールを作るのは、この「信頼関係」の土壌ができてからです。 砂漠に種(チラシ)をまいても芽は出ません。まずは、水をやり、耕して、土(信頼)を作るところから始めましょう。
ポイント2:「商品の良さ」ではなく「お客様への役立ち」を重視しているか?

二つ目のポイントは、**「商品の翻訳」**ができているかどうかです。
ここも、多くの個人事業主さんが陥る巨大な落とし穴です。 職人気質の方や、自分の商品に愛着がある方ほど、ここでつまずきます。
あなたは、チラシやホームページに、こんなことを書こうとしていませんか?
「当店のコーヒー豆は、標高◯◯メートルの農園で収穫された、最高級の◯◯種を使用しており、独自の焙煎方法で……」 「私のカウンセリング手法は、アメリカの◯◯大学で研究された最新の心理学理論に基づいており……」 「この塗料は、シリコン含有率が◯◯%で、耐候性が……」
これらは全て、**「商品の魅力(スペック)」**です。 売り手であるあなたは、
これを伝えたくてたまらないはずです。すごいこだわりですからね。
でも、残念ながら、お客様はそんなことに興味はありません。
「えっ、こだわりの良さを分かってもらえないの?」 とショックを受けるかもしれません。
でも、お客様が本当に知りたいのは、 「その商品を使ったら、私の生活はどう良くなるの?」 ということだけなんです。
ドリルを買いに来た人が本当に欲しいもの
有名なマーケティングの話に「ドリルを売るには穴を売れ」という言葉があります。
ホームセンターにドリルを買いに来たお父さんは、ドリルの「モーターの回転数」や「ボディの素材」が欲しいわけではありません。 子供のために本棚を作るための**「穴」が欲しいのです。 もっと言えば、本棚を作って「子供に喜んでもらいたい」「かっこいいパパだと思われたい」**という未来が欲しいのです。
これを、私たちのビジネスに当てはめてみましょう。
【悪い例:商品の魅力を語る】
「この化粧水は、最新のナノテクノロジーで成分を極小化しました!」 (お客様の声:「ふーん、で? それがどうしたの?」)
【良い例:お客様への役立ちを語る】
「この化粧水を使えば、朝の忙しい時間でも、たった10秒でお肌がプルプルになります。化粧ノリが良くなって、夕方になっても『疲れてる?』なんて言わせません!」 (お客様の声:「えっ、それ私のことだ! 欲しい!」)
わかりますか? 主語が変わっているんです。 前者は「商品」が主語。後者は「お客様(の未来)」が主語です。
チラシやHPを作る前に、あなたの商品の「スペック」を、
お客様にとっての「メリット(ベネフィット)」に翻訳する必要があります。
これをせずに、いきなり制作会社に 「とりあえず、商品の特徴を全部載せたチラシを作ってください!」 と依頼するとどうなるか。
文字がびっしり詰まった、辞書のようなチラシが出来上がります。
そして、お客様はタイトルを見た瞬間に「難しそう」「私には関係ない」と判断し、ゴミ箱へポイです。
成功の鍵は、実用性と価値の提示です。

「すごい商品なんです!」と叫ぶのではなく、「あなたのその悩み、これで解決できますよ」と優しく提案する。 これができて初めて、チラシやHPは効果を発揮します。
【チェックリスト】
あなたの商品の説明は、専門用語だらけになっていませんか?
「特徴」ではなく、「それを使うとどうなるか(未来)」を語れていますか?
小学校6年生が読んでも、「あ、なんか便利そう!」と理解できる内容になっていますか?
ポイント3:相手優先で「好かれる話」をすること
最後のポイントは、**「マインド(心構え)」の話です。
ポイント1と少し似ていますが、ここではもっと具体的な「コミュニケーションの取り方」**についてお話しします。
集客ツールを作る前に、普段のあなたの会話や発信を振り返ってみてください。
「売り込み」の匂い、プンプンさせていませんか?
「買って! 買って! お願い!」 という必死なオーラが出ている人からは、人は逃げていきます。
北風と太陽の話と同じです。無理やりコートを脱がそうとしても、お客様は心を閉ざしてしまいます。
では、どうすればいいのか。 それは、「相手優先」で話をすることです。
短期的な利益よりも、長期的な信頼を

参考事例として挙げた「営業成功の鍵」にもありましたが、即座に成果を期待してはいけません。
例えば、あなたが美容室のオーナーだとします。
初めて会った人に、 「うちのカットは上手ですよ! 今なら20%オフです! 来てください!」 といきなり言ったら、
それはただの「売り込み」です。
でも、相手優先のマインドを持っている人はこうします。
「最近、髪のパサつきが気になる時期ですよね。実は、家にあるオリーブオイルを少し混ぜてパックすると、すごく艶が出るんですよ。お金もかからないので、ぜひ試してみてくださいね」
ここでは、お店の宣伝を一切していません。
ただ、相手の悩みに寄り添い、相手が得する情報(価値)をプレゼントしています。
これを言われた相手はどう思うでしょうか?
「へぇー! いいこと聞いた! 親切な人だなあ」 と思いますよね。
そして、実際に試して効果があったら、 「あの人の言う通りだった! さすがプロだな。
……今度、髪を切るときはあのお店に行ってみようかな」 となるわけです。
これが、「急がば回れ」の集客術です。
チラシやSNSを作る前に、まずはこの「GIVE(与える)」の精神が自分にあるかを確認してください。
もし、あなたがSNSで 「キャンペーンやります!」「残席わずかです!」「申し込みはこちら!」 という投稿ばかりしているなら、
それは黄色信号です。
お客様は、あなたの売上に貢献するために生きているわけではありません。
自分の人生を良くするために生きています。
だからこそ、**「好かれる話」**をする必要があります。
「好かれる話」とは、お世辞を言うことではありません。
相手の興味やニーズに焦点を当て、役に立つ情報や知識を惜しみなく共有することです。
セミナーでの「困ったちゃん」にならないために
ここでまた、Zoomセミナーや交流会の例を思い出してみましょう。 販
促工房の笹野が主催した勉強会でも、過去にこんなことがありました。
「ペライチ(HP作成ツール)」の使い方勉強会なのに、 「ワードプレスの使い方はどうなんですか?」 「サーバーの管理方法は?」 と、関係ない質問をガンガンしてくる参加者さん。
主催者としては、他の参加者もいる手前、その場では答えを控えますが、
心の中では 「今はその話じゃないんだけどなぁ……みんな待ってるし……」 と困ってしまいます。
この質問をした方は、悪気はないのかもしれません。
でも、「自分が知りたいこと」を優先しすぎて、「周りの空気」や「主催者の意図」が見えていないのです。
こういう「自分優先」の姿勢は、ビジネスのあらゆる場面でマイナスに働きます。
自分優先の人は、チラシを作っても「自分が言いたいこと」を書き、SNSをやっても「自分の自慢話」を投稿してしまいます。
結果、誰からも共感されず、集客できない。 「こんなに頑張ってるのに、なんで?」と嘆くことになるのです。
【チェックリスト】
- 相手の話を聞くよりも、自分の話をすることの方が多くないですか?
- 「売りたい」という気持ちが先行して、相手のメリットを忘れていませんか?
- 無料の情報提供を「損だ」と思っていませんか?(実はそれが最大の信頼構築になります)
販促工房流・集客ツール作成の「正しい順番」まとめ
ここまで、3つのポイントを見てきました。 もう一度、おさらいしましょう。
- お客様に好感を持たれる(人間関係の構築)
- 商品の魅力を「お客様への役立ち」に変換する(価値の翻訳)
- 相手優先の姿勢で信頼を貯める(GIVEの精神)
この3つが揃って初めて、チラシやホームページといった「ツール」を作る意味が生まれます。
【正しい集客の順番】
STEP 1: リアルな場やSNSでの交流を通じて、自分のファン(信頼してくれる人)を作る。
STEP 2: その人たちが「何に悩み、何を求めているか」を徹底的にリサーチする。
STEP 3: その悩みを解決できるものとして、商品を定義し直す(翻訳する)。
STEP 4: ここで初めて、チラシやHP、SNSなどのツールを使って発信する!
多くの人が、いきなりSTEP 4から始めてしまうから失敗するのです。 STEP 1〜3は、地味で時間がかかる作業に見えるかもしれません。 でも、ここを丁寧にやった人だけが、
「あなたにお願いしたい」 「あなたから買いたい」 と言われる、幸せなビジネスを築くことができるのです。
人のふり見て我がふり直せ
今日の記事の中で、 「あ〜、交流会にいるいる、そういう困った人!」 と頷いた方も多いと思います。
でも、そこで終わらせないでくださいね。 **「人のふり見て我がふり直せ」**です。
自分も、知らず知らずのうちに、
・内輪ネタで盛り上がって周りを置いてけぼりにしていなかったか?
・相手のニーズを無視して、自分の言いたいことばかり発信していなかったか?
一度、立ち止まって確認してみてください。 もし「あ、やってたかも……」と思ったら、
今が直すチャンスです! 気づいた瞬間から、あなたのビジネスは変わり始めます。
チラシを作るお金があったら、まずはお客さんとお茶をして、じっくり話を聞いてみるのもいいかもしれません。
かっこいいホームページを作る時間があったら、
目の前の一人に「ありがとう」と言われる行動をしてみるのもいいかもしれません。
遠回りに見えるその一歩が、実は一番の近道です。
「販促工房」は、そんなあなたの「土台作り」から全力でサポートします。
単に綺麗なチラシを作るだけでなく、どうすればお客様に愛されるか、どうすれば商品が「売れる言葉」に変わるか。
そんな根本的な部分から、一緒に考えていきましょう。
お客様との関係性を大切にし、その中でビジネスを成長させていく。
そんな素敵な個人事業主さんが一人でも増えることを、心から願っています。
さあ、まずは身近な人への「相手優先」の会話から始めてみませんか? きっと、驚くような変化が待っていますよ!















こんにちは、愛知県豊橋市を拠点として全国の中小企業の皆さんの、集客と販売促進のサポートを、デザイナーとコンサルタント両方の視点でサポートしている、販促工房の笹野です。