「私のコーチングで、悩んでいるすべての人を笑顔にしたい!」
コーチとして独立したばかりの頃、多くの人がこのような素晴らしい情熱を抱いています。 しかし、いざブログやSNSで発信を始めようとした時、最初の大きな壁が立ちはだかります。
「……で、具体的に何を書けばいいんだろう?」
「人間関係に悩む人へ」「もっと自分らしく生きたい人へ」といった言葉を並べてみても、なんだかありきたりで、誰の心にも刺さっている気がしない。いいねもつかないし、当然お申し込みもゼロのまま……。
実はこれ、発信の文章力が足りないからではありません。 「誰に向けて書いているか」が、ぼやけてしまっていることが原因なのです。
「誰でも大歓迎」という看板の落とし穴

「せっかくなら、一人でも多くの人に来てほしい」 「ターゲットを絞りすぎると、お客様が減ってしまうんじゃないか?」
駆け出しのコーチは、せっかくのチャンスを逃すまいと、つい間口を広げて「どんな悩みでも解決します!誰でも来てください!」と言ってしまいがちです。
でも、少し想像してみてください。 あなたが深刻な胃の痛みに悩んでいる時、「なんでも診ます!総合診療所」と、「胃の痛みを専門に治す、胃腸科専門医」のどちらに行きたいでしょうか? きっと、自分の悩みにピンポイントで答えてくれそうな後者を選ぶはずです。
「万人に向けた言葉は、結局誰の心にも届かない」
これは、販売促進における鉄則です。 「みんな」に向けて書いたラブレターで、心を動かされる人はいません。「あなた」に向けて書かれているからこそ、人は立ち止まり、耳を傾けてくれるのです。
たった一人(N=1)を強烈にイメージする
ここで必要になるのが、「N=1」という考え方です。 N=1とは、大勢の集団(N=100やN=1000)を相手にするのではなく、「たった一人の具体的な人物」にターゲットを絞り込むことです。

「30代の働く女性」というような、ざっくりとした層(ターゲット)ではまだ広すぎます。 もっと深く、徹底的に「理想のクライアント(ペルソナ)」を掘り下げてみましょう。
- 年齢・職業: 32歳、IT企業のWebディレクター。
- 現在の状況: 初めて部下を持ったが、上司からのプレッシャーと部下の板挟みになっている。
- 具体的な悩み: 毎日終電近くまで残業し、水曜日の夜には疲労と孤独感でトイレで泣いてしまうことがある。「今の仕事をこのまま続けていいのか」とモヤモヤしている。
- 叶えたい未来: 自分の強みを活かして、心に余裕を持ちながらチームをまとめ、プライベートの時間も楽しめるようになりたい。
どうでしょうか? ここまで「たった一人」を明確にすると、「この人に向かって、どんな言葉をかけてあげればいいか」が自然と浮かんできませんか?
「上司と部下の板挟みで、水曜日の夜に泣きたくなっているあなたへ」というタイトルでブログを書けば、まさにその状況にいる「たった一人」は、「えっ、これ私のことだ!」と驚き、あなたの記事を食い入るように読んでくれるはずです。
「理想のクライアント」は、過去のあなたかもしれない

「そんなに具体的にたった一人をイメージできない……」と悩む方におすすめなのが、「過去の自分」をペルソナにすることです。
あなたがコーチングを学ぼうと思ったきっかけは何でしたか? きっと、あなた自身も過去に何か深い悩みを抱え、それを乗り越えたいと強く願ったからではないでしょうか。
「3年前、暗闇の中で身動きが取れなくなっていた自分」
その時の自分に向けて、「あの時の私には、こういう言葉が必要だった」「こういうサポートがあれば、もっと早く救われたのに」という想いで発信を作ってみてください。 あなたの痛みを伴ったリアルな経験と、それを乗り越えたストーリーは、今まさに同じことで悩んでいる「たった一人の誰か」の心に、最も深く突き刺さるメッセージになります。
「たった一人」に向き合う勇気が、あなたを必要とする人を引き寄せる
ターゲットを「たった一人」に絞ることは、決して他のお客様を切り捨てることではありません。 むしろ、その一人に向かって放たれた研ぎ澄まされたメッセージの熱量は、結果的に似たような悩みを持つ多くの人の心にも深く響き渡っていくのです。
今日はぜひ、ノートを開いて、あなたが救いたい「たった一人」の顔を思い浮かべてみてください。 その人の悩み、痛み、そして叶えたい未来を、とことん書き出してみましょう。
そこから、あなたの本当の販売促進がスタートします。
















こんにちは、愛知県豊橋市を拠点として全国の中小企業の皆さんの、集客と販売促進のサポートを、デザイナーとコンサルタント両方の視点でサポートしている、販促工房の笹野です。